小児思春期科
診療について
札幌北楡病院小児思春期科は外来・入院とも基本的に18歳までの診療を行っております。場合によってはそれ以上の年齢の方も診療いたします。
外来に関して
木曜以外は一般診療・ワクチン接種などを行っております。初診の場合を除いてお待たせする時間は少ないと思います。(詳細は外来のページをご覧ください。)
木曜は血液外来です。基本的に予約制ですが、血液の異常を指摘された方、リンパ節の腫脹が気になる方、体に腫瘤がみられる方など、ご心配なことがある方はご相談ください。大学病院とは違い紹介状がなくても構いません。予約なしでも診療は可能ですが、できれば事前に(当日でも構いません)お電話をお願いします。夏休み・冬休み期間は混み合います。
また地方のかたは釧路赤十字病院(偶数月の第1火曜の午前)、帯広厚生病院(毎月、第1水曜の午前)、帯広協会病院(毎月、第1水曜の午後)、日鋼記念病院(偶数月の第2水曜の午後)、函館五稜郭病院(毎月、第4火曜の午前)、市立旭川病院(不定期)の出張外来を受診されることもお勧めします。事前に各病院の小児科外来にご連絡ください。
金曜午後にはセカンドオピニオン外来も行っております。事前にご連絡ください。
平成28年4月より造血細胞移植後フォローアップ外来と看護相談外来を開始しています。
平成28年4月より外来に専任の保育士を配置いたします。保育相談も行います。是非ご利用ください。
入院に関して
現在、全個室26床(無菌室1床、準無菌室4床)で稼働しています。
おもに、血液疾患や腫瘍性疾患の方が入院されていますが、一般の疾患の方も入院が可能です。どうしても個室が、と考えられる方はかかりつけの先生とご相談ください。満床の場合には小児科以外の他の病棟に入院しなければならないこともあることをご了承ください(しかし、多くが個室であることは変わりありません。)。
担当医は多くが日本血液学会血液専門医です。高度の医療を提供することが可能と考えています。血液腫瘍性疾患、造血幹細胞移植は地域内ではトップレベルの症例数であり、経験では他病院にひけをとることはありません。
院内学級は未だ設置しておらず訪問学級ですが、学習支援には力を入れています。初発時に原籍校の先生との医師による面談を基本的に行っております。これは他の病院ではあまり行っていない取り組みです。
保育士が常勤2名在籍しています。預かり保育や訪問保育・乳児教室・発表会など、積極的に活動しています。
個室に関して
当院では小児思春期科にかかわらずICU以外は全室差額なしの個室です。小児思春期の血液・腫瘍性疾患の治療成績は向上しておりますが、入院治療期間はいまだに長いことが多いです。長い入院期間に周りに気を遣いながら生活するのは、治療でつらい中で大きな負担となります。個室であればバス・トイレもついてますし周りに気を遣うことはありません。また、感染に弱い期間以外はプレイルームなどに行くことも可能です。さらに、今や高校生のみならず小中学生でもWEBでリモート授業を受けることがあります。その際には大部屋ではなかなか難しくなるかと思います。そのため、全室個室は極めて重要な選択肢と思います。
なぜ、小児思春期科なのか?
最近、血液疾患においてAYA世代(Adolescent and young adultの略、思春期および若年成人、だいたい15~25歳くらい)という言葉がよく使われます。これらの世代の治療は従来、内科で行われてきましたが、小児科の治療を行った方が治療成績がよいということが言われています。このことから当科では受け入れ年齢を従来の中学生までから18歳までに引き上げ、小児科から院内措置として小児思春期科に変更しました。治療成績もさることながら、学習に対する取り組みなども内科では行っていないことを行っていきたいと考えております。その1例として2020年2月26日より、ある道立高校で入院患者さんを対象としたタブレットを使った授業による単位取得の試みが道内初として行われています。その後、10名以上の高校生が教育支援を受けています。また、固形腫瘍においては、従来これらの年齢の方は腫瘍内科がまだ発展途上であるために集学的治療(内科・外科・放射線科など関連の科が連携して治療に当たること)が行いにくい環境となっております。この点も取り組んでいけるメリットがありますので、お困りの方はご連絡ください。
血液疾患や腫瘍性疾患の患者さんを診療されている医師の方へ
基本的には血液腫瘍性疾患の患者をいつでも受け入れます。お気軽にご連絡ください。
当科では前述のように18歳まで、場合によってはそれ以上の年齢の方(今まで最高は25歳)の診療をいたします。ベッドがある限り受け入れますので、是非ご紹介ください。
勤務・研修を希望される医師の方へ
当院では小児血液腫瘍の研修を希望される医師を募集しています。出身大学を問いません。時期によって、すぐに採用が難しいこともありますが、まずはご連絡ください。
小児血液疾患・造血幹細胞移植の症例数では全国でも有数のレベルです。さらに、臨床研究も多数行っており、学会発表・論文執筆(とくに英文)は経験できます。とにかく雰囲気が違うので当科で研修したら論文を書くのが当たり前になります。詳しくは医師・研修募集ページをご覧ください。
教育ボランティアを募集しています
当院では前に書きましたように入院患者さんの教育に力を入れていきたいと考えています。
ボランティアとしてお手伝いしてくださる方を募集しています。現在は、新型コロナウイルス蔓延のために対応しにくい面があります。
このため、コロナが収束するまで募集を停止しております。
NEWS
- Development of nephrotic syndrome during immunosuppressive treatment for aplastic anaemia with monosomy 7 in a 16-year-old boy: A case reportという論文がJ Paediatr Child Healthに掲載されました。
- Clinical Outcomes after One-day or Two-day Intervals in Conditioning Regimens for allo-HCTという論文がJ Pediatr Hematol Oncolに掲載されました。
- Non-germinal center B-cell subtype of pediatric diffuse large B-cell lymphoma in Japan: A retrospective cohort studyという論文がPediatric Blood & Cancerに掲載されました。
- Intralobar Nephroblastomatosis Mimicking Wilms Tumor Treated with Chemotherapy after Removal of the Affected Kidneyという論文がClinical Pediatric Hematology-Oncologyに掲載されました。
- Analysis of non-alcoholic fatty liver disease during induction therapy for B-cell precursor acute lymphoblastic leukemia in children and adolescentsという論文がPediatr Neonatolに掲載されました。
- Analysis of bacteremia at first-line antibiotic treatment for febrile neutropenia in children and adolescents: A retrospective, single-center analysisという論文がJournal of Infection and Chemotherapyに掲載されました。