AOC人工臓器治療センター
紹介
現在、血液透析は入院患さん専用のセンター(AOC東:14床)および外来患者さん専用のセンター(AOC西:79床)の2ヶ所で約300人の方に対し、日曜日と元旦以外の日々透析治療を行っており、患者さんには、年1回の腹部CTや新機能・下肢等の検査を受けていただき治療の早期介入に努めております。さらに、臨時の血液透析を含めた他の血液浄化療法が必要な場合は、集中治療室で速やかに治療が行われるように24時間の当番制で対応しています。
AOC西ではベッド全台にテレビが設置されており、治療が快適に行われるよう療養環境にも配慮しております。
現在、AOCで管理する多人数用患者監視装置は93台、個人用監視装置は10台あり、EDIシステムや熱水配管消毒を使用した水質管理によってET・生菌数は速度感度以下を実現しており、清浄な透析液を供給しております。また、その他に持続的血液透析濾過用装置、血漿冷却濾過装置があります。
当院では血液透析治療のほか、血液中の病因物質を除去するアフェレシス治療も積極的に行っており、血漿交換、二重膜濾過血漿交換、エンドトキシン吸着、白血球除去療法、顆粒球除去療法(GCAP)など実施しています。
白血病などの血液疾患に対し「造血幹細胞移植」を行っています。この造血幹細胞移植を行うために、末梢血幹細胞採取を実施しています。
今後も病院、研究所全体として新しい技術の導入と確保また開発に努め、たゆまない努力を惜しまないようにしたいと考えます。
慢性腎不全の治療
慢性腎不全の治療には、血液透析、腹膜透析、腎移植の3つの方法があります。どの治療を受けるかは、国によって大きく違っています。わが国では血液透析が最も多く、約97%を占め、腹膜透析が約3%です。腎移植は年間約1600例程度です。
私たちはそれぞれの治療法を説明し、患者さんに良く合うと思われる方法を勧めます。
透析患者さんの合併症手術
透析患者さんの寿命は延びてきており、一般的な病気のほかに透析患者さんに特有な合併症があります。透析患者さんの手術前あるいは手術後の管理は一般的な患者さんの管理と異なり、透析を行う以外にも特別な注意が必要となります。当院では、重篤な場合でも医師、看護師あるいは臨床工学技士が十分対応できるような体制をとっております。
2023年 外科手術実績
(透析患者:1049件/手術総数:1680件)
バスキュラーアクセス手術:914件(全麻手術:23件、局麻:887件、無麻酔:4件)
バスキュラーアクセス手術以外:135件
外科手術 | 泌尿器科手術 | 整形外科手術 | 肛門外科 | |
総 数 | 967 | 58 | 23 | 1 |
全身麻酔 | 46 | 29 | 10 | 0 |
局所麻酔 | 921 | 29 | 13 | 1 |
全身麻酔術式 内訳(延数)
バスキュラーアクセス手術 | 23 |
胃・十二指腸手術 | 2 |
肝胆膵手術 | 3 |
腸・イレウス手術 | 3 |
ヘルニア手術 | 1 |
副甲状腺手術 | 1 |
腎移植手術 | 18 |
腎移植以外の泌尿器科領域 | 11 |
整形外科手術 | 10 |
その他 | 13 |
※1度の手術で複数部位の手術を行う場合があるので、上記手術件数とは合計が異なります。
お問い合わせ
透析に関するお問い合わせは人工臓器治療センター(AOC)
電話 011-865-0111 にお問い合わせください。 (内線 2208)
人工臓器治療センター長 後藤 順一